【開催報告】令和5年度 微生物検査技術スキルアップセミナー&ワークショップを開催しました

 大分県産業科学技術センターでは、微生物簡易同定装置(MALDI-TOF MS)の新規導入に伴い、従前より開催している「微生物検査技術研修」を強化し、食品等事業者の品質管理担当者等を対象に「微生物検査技術スキルアップセミナー&ワークショップ」をシリーズで開催しています.令和5年度は全4回、以下の内容で開催しました.

○第1回 令和5年7月6日(木)
 演題:「食品製造現場の衛生管理における微生物検査の重要性」
 講師:一般財団法人 広島県環境保健協会 和田 貴臣 氏
 参加者数:32企業・団体 50名
○第2回 令和5年10月18日(水)
 演題:「食品の微生物基準と品質管理」
 講師:一般財団法人 日本食品分析センター 小田 俊一 氏
 参加者数:25企業・団体 37名
○第3回 令和5年11月29日(水),30日(木)(2日間)
 演題:「食品自主衛生管理のための細菌検査入門(生菌数/大腸菌群編)」
 講師: 国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 川崎 晋 氏
 参加者数:13企業・団体 17名
○第4回 令和6年2月22日(木)
 演題:「初学者のための食品微生物の簡易同定検査入門」
 講師:九州産業大学 中山 素一 氏
    ブルカージャパン株式会社 道家 康平 氏
 参加者数:40企業・団体 47名

 第1回は微生物検査の重要性を現場の視点からご紹介いただき,第2回では微生物検査に関わる法令と実際の検査方法について,第3回は微生物検査の基礎となる環境指標菌(一般生菌,大腸菌群)の公定法と迅速検査法についての実習を,第4回では一般の微生物検査から一歩踏み込んで,微生物同定の意義と方法,MALDI-TOF MSを用いた微生物同定の基礎についての研修を開催致しました.
 参加者の方からは「基礎的な部分を含めて体系立てて学ぶよい機会となった.」や「なかなか専門知識を学ぶ機会がないので非常に勉強になった」,「日々の検査業務の中で疑問に思っていた点が解消されてよかった」等,非常に好評をいただいています.また,複数回に渡りご参加いただいている企業が多いのも特徴です.
 本研修は,県内ものづくり企業の技術力強化に役立つ高度な技術人材の育成を目的としております.
 来年度も引き続き開催予定ですので,ぜひご参加ください.
(食品産業担当 松田みゆき)

   
セミナーの様子                ワークショップの様子